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遠くの恋人より近くの同僚

第29章 揺さぶられる想い

「俺だって起伏の浮き沈みくらい
ありますよ」

「そうね。ぁッ…でも、そうなると…
早まっちゃったかな…」

「何をです?」

「本田さんの才能を生かしたくて
広報部に推薦したのよ。五十嵐くんと
同じ本店勤務になるならって」


今はその気遣いを疎ましく感じる。


「いいと思いますよ。その話を進めても」

「本田さんをバンコクに連れていかないの?」


不思議とその考えは…浮かばなかった。

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