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遠くの恋人より近くの同僚

第33章 実は俺も一枚噛んでいる

誰が見ても一目瞭然なほど
五十嵐と本田が親密な関係になった頃
人事部の宮崎部長から
俺の内示に関する連絡があった。


『おめでとう。念願の広報部だ。
部長待遇で待ってる』

『ありがとうございます。
僕の後任はどなたになります?』

『関連付けるわけではないが
先日、俺は倫子と正式に離婚した。
察してくれると幸いだが』

『分かりました。僕が風間課長を
後任に推薦したことにします』


俺にとってもこの人事は
都合が良かった。


得体の知れない男を
本田の傍には置いておけない。


以上のやり取りが
俺と宮崎部長の間にあった。

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