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「なんで俺に言わなかったんだよ。」


低く、唸るような声に私の肩はビクリと跳ねる。


「……昨日言おうとは思ってたんだよ？でもそんな大事なことでもないし。」

「何かあったらすぐに言えっていつも言ってるだろ。」


眉を寄せ怒りを顕にする彼に私の心拍数はどんどん上がっていく。


「元カレってどいつだよ。」

「この間別れた人。」

「あの、ねちっこい奴か。」


頭をガシガシと掻く彼のその動作をボンヤリと眺めていると俯いていた一輝が不意に顔を上げた。