テキストサイズ

彼の愛は重い鎖のようで、

第2章 友達の定義


まあ〝来る者拒まず、去るもの追わず〟という軽さが私にあるからなのかもしれないが。

相手が私に別れを切り出し、その後元カレは私の顔を見ると怯えたように逃げ出すことが常である。

別れた後の人達の反応は異常だったため、おかしいとは思ってはいたが、一輝の手が込んでいたとは。


「一輝。ねぇ、本当なの?」

「……。」


沈黙は肯定と受け取ってもいいのだろうか。

俯く彼の表情は分からない。
そのため質問を投げかけるが、彼は返答しない。


「……一輝?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ