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林間学校

第7章 ただいま

「おっとっと、まあこの席でいいか」

帰りのバス。翔太はよろけたフリをして綾音の隣の席に座った。綾音は不機嫌そうにしているが、にやけてしまうのがバレないかと冷や冷やしていた。

比呂志の隣には貞子が座った。いつもの嫌そうな顔はしておらず、嬉しそうだが、誰もそんなことには気がつかない。

「もう、あたしのおっぱいばかり見ちゃいや~ん」比呂志がおっぱいに注目しているのは貞子にバレバレだった。貞子はくっくっくと笑う。

「しょうちゃんとあやちゃんみたいなことがしたいなら・・いいよ。ちゃんと愛してね」と貞子が顔を赤らめるんで、

「翔太と綾音は何かあったのか?」と比呂志はまぬけな顔をする。貞子はまたくっくっくと笑う。

貞子には翔太が男らしく、綾音が女らしくなったのが悟れていた。比呂志はもしかしたら翔太が綾音のおっぱいでも触ったかぐらいにしか思っていなかったが・・

こうして林間学校は無事に終わった。
帰りのバスでは2組のカップルが成立していたが、意外とみんなにはバレない。

翔太は家に帰るなり、ただいま、疲れた、最悪、寝るから来ないでの単語を言うと不機嫌そうに部屋に入っていった。

綾音の温もりがまだ残っている。綾音もいいと言ってくれたんだし、綾音を思ってオナニーがしたい。かなり惜しいけど綾音との約束だからエロ本はもう捨てよう。

「きゃはっ、しょうちゃ~ん💕」

翔太がオナニーを始める直前にママちゃんが飛び込んできた。オナニーを始めたり、ズボンを脱いだりする前で本当によかった。

来るなと言っただろうと翔太は怒ろうとするが、ママちゃんは上機嫌だ。

「よかった、始める前で、恋人できたんでしょ、彼女に失礼だから出すなら彼女に出しなさい。避妊はちゃんとするのよ」

コンドームがひとつ使われていたことはママちゃんにはすぐに分かった。

「で、相手は誰なの?」とママちゃんは興味津々にきいてくる。翔太が黙秘をすると・・

「ふ~ん、ママがプレゼントしたコンドームを使っておきながら黙秘なんだ、正直に話せばパパには秘密にします、話さないならしょうちゃんがどっかの女とヤッちゃったとパパに言いつけて詰問してもらいます」

痛いとこを突いてくる。父親には綾音とのことは絶対に知られたくない。

「絶対に内緒にしてくれよな、約束だぞ」




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