新着♡お誘いが1件あります!
第2章 いろんなHコミュニケーションが、たくさんあります!
「では、またね。
今日は本当にありがとう。良い夢を見させてもらったよ」
「あ は、はい!
こちらこそ、ありがとうございました!」
グラスに入れたお水も空になり、あたしと瑛理さんは最後にあいさつを交わしてヴァーチャル世界を抜けた。
「─────────────…はっ」
目を開けるとそこはいつものあたしの部屋で、手にはケータイ。
手を胸に当ててみると、当たり前だけどいつものぺちゃんこで、さっきまでの泡を使ったプレイがまるでウソのようだ。
──『もしこのアプリを楽しもうと思ったら、現実は知らない方がいい』
もしあたしが本当はぺちゃだったら、ガッカリだったよね。
つまり、そういう事が言いたかったのかなぁ…。
「あ」
ケータイの画面を見ると、そこには『新着♡お誘いが1件あります!』の文字が出ていた。
タップすると、その相手は昨日フレンド登録した透さんからだった。
……うん、ネットの世界が怖いのは十分知ってるし。ちゃんと気を付けてるもんね。
透さんだって良い人だし、あたしは楽しくこのアプリを利用していくよ。