あたしの好きな人
第5章 新しい生活
夢の中で岳人に抱かれる夢を見た……。
ケータイのアラームが鳴り響き、布団を抱きしめて、寝返りをうつ。
「……咲良ぁ?起きなきゃね?」
あたしの隣で寝ているこの腕は、哲の腕なのに。
彼に抱かれて、岳人の夢を見る。
大阪の新しい新店舗は、大きなホテルだった。
近くのマンションに暮らして、もう3ヶ月の月日が流れた。
会社が用意してくれたマンション、家賃は会社払いだから、以前住んでいたアパートはそのまま、
戻って来る日の為に家賃を払い、哲は同じマンションのまさかの隣に住みはじめた。
もともとそういう関係だったあたし達、哲の勢いに押されてずるずると、半同棲生活をしている。
相変わらずプロポーズをされているけれど、そこはちゃんと好きな人がいると断り続けている。
あたしが好きな人は岳人だから。
黙っていなくなったあたしを、岳人は許さないだろうけど、それでも誰に抱かれても気持ちは変わらない。
哲はあたしのことを好きだと言うけど、セフレでも構わないと言って、
相変わらずに肉食に、ほぼ毎日抱かれている。
「……ね、咲良、仕事行く前にもう一回しよ?」
ケータイのアラームを聞くと必ず、お願いされるパターンになる。
「えぇっ?またぁ?昨日もいっぱいしたよね?セフレだからって、無理に何回もする必要ないんだからね?」
「そんなんじゃない、俺が抱きたいから、咲良を抱くの、前にも言ったよね?本当は俺、こんなに見境なくするタイプじゃないんだって、相手が咲良だからだよ?」
「あっ、そう、はいはい、責任取れって言うんでしょ?」
「分かってるじゃないか?……でも、いつもすぐに濡れるんだよね?エッチだな?」
部屋着である短パンが、ずるりと脱がされて、あたしのあそこに、すぐにいれようとして、
哲がいきり立つ肉棒を押し付けた。
にゅく、にゅく、にゅく、
先の方だけを潤わす目的だけに出し入れされて、すぐに蜜が溢れて、
にゅっぷ、にゅっぷ、にゅっぷ、
ずっ、ずっ、ずっ、ずっ、
ストロークの大きな動きに変わっていく。
「あっ、あっ、あっ、……あぁっ!」
「……昨日の余韻が残ってる?……咲良、敏感…っ、一人でイくの無しだからね?」