
とある日常
第1章 勘違い S×O
Sside
智「そういうの早く直した方がいいと思うよ 自分のためにも……相手のためにも」
そう言われたのは覚えているけど、それからどれだけ時間が経ったのかはわからない
気づいたら智くんがいなくなっていた
まだ近くにいるかもしれないと急いで外に出たが姿は見えない
さらに追わないでくれと言わんばかりの大雨と暴風
智くんが家に来る前は星も見えたのに
少し出ただけで身体はずぶ濡れだ
タオルで身体を拭くこともせず、リビングに戻りとりあえず電話しようと通話ボタンを押すが、直後冷たい機械音が鳴り響く
音のする方へ歩くと智くんの鞄が置きっぱなしだった
そこには力なく光る携帯や何年も前から使い続けている財布など全てが入ったまま
考える前に身体が勝手に動いていた
智くんの鞄を脇に抱え、電気を消すのも忘れて部屋を飛び出した
運良くタクシーはすぐ捕まり運転手に行き先を伝えた
運転手も俺が急いでいるのを感じ取ったのか、話しかけることもせずいつもより少しスピードをあげ目的地に向かってくれた
なぜ引き止めなかったのか、なぜすぐ動かなかったのか、過去の自分を責めても責めきれず貧乏ゆすりは酷くなる一方だった
智「そういうの早く直した方がいいと思うよ 自分のためにも……相手のためにも」
そう言われたのは覚えているけど、それからどれだけ時間が経ったのかはわからない
気づいたら智くんがいなくなっていた
まだ近くにいるかもしれないと急いで外に出たが姿は見えない
さらに追わないでくれと言わんばかりの大雨と暴風
智くんが家に来る前は星も見えたのに
少し出ただけで身体はずぶ濡れだ
タオルで身体を拭くこともせず、リビングに戻りとりあえず電話しようと通話ボタンを押すが、直後冷たい機械音が鳴り響く
音のする方へ歩くと智くんの鞄が置きっぱなしだった
そこには力なく光る携帯や何年も前から使い続けている財布など全てが入ったまま
考える前に身体が勝手に動いていた
智くんの鞄を脇に抱え、電気を消すのも忘れて部屋を飛び出した
運良くタクシーはすぐ捕まり運転手に行き先を伝えた
運転手も俺が急いでいるのを感じ取ったのか、話しかけることもせずいつもより少しスピードをあげ目的地に向かってくれた
なぜ引き止めなかったのか、なぜすぐ動かなかったのか、過去の自分を責めても責めきれず貧乏ゆすりは酷くなる一方だった
