地味に甘い君
第18章 お互いの就活事情
正月休みが終わり――――…
余裕のない大学3年の冬。
流石に早い段階で内定をもらっている学生は余裕の表情を浮かべ、決まっていないものは焦りの表情を浮かべる…
俺は…後者の方…焦っている…
「安定した――――…事務職の…企業」
大学に来ている求人で安定した企業を模索する俺は…多分…余裕のない顔をしているのだろう。
「や…やぁ…内田君――――…相当焦ってるねぇ…」
「あっ!麦野教授…」
後ろから声をかけられ振り向くと、心配そうな顔をした麦野教授が立っていた。