地味に甘い君
第18章 お互いの就活事情
「あっ!だよねぇ~ごめん!ごめん!ライカから君の事を聞いてね!ちょっと会いたくなったんだ。」
――――ラ…ライカ?誰だよ!
「君――――…尚宏のマンションの管理人してただろ?」
「あ――――…はい…」
曽根さんはニコニコしながらウェイターに珈琲をサラッと注文すると俺を席に座るよう促した。
「ライカに渡した“管理人とセキュリティの必要性”ってリポート読んだよ。
上手く出来ていた。感心したよ!」
――――あっ…いつだったか…セキュリティの導入で気がついたことを纏めたやつの事だ…
「あ…あの~…“フリーセキュリティ”の関係者なんですね!曽根さんは!」
「あ、そうそう!関係者!」
――――なんだよ…ビックリしたぁ!企画部門の人かな?
ライカさんって!あ~!あの、ザ・キャリア・ウーマンの人のことか!
ちゃんと、上にレポート見せてくれたんだ!凄いなぁ…バイトの声が会社の企画部門まで行くなんて!子会社の声もちゃんと、反映されるいい会社なんだ!