地味に甘い君
第19章 本音のキャッチボール!
赤羽の部屋の前まで来ると、待ちわびていたかのように玄関ドアが開いた。
「///ヤマト君――――どうしたの?珍しい…」
「話が…あって…」
赤羽は風呂上がりだったのか髪が濡れていた。
「ほら、早く入りなよ――――風邪引いちゃうよ。」
――――いや…お前の方が…濡髪だし…風邪引きそうで怖いよ…
俺は促されるまま赤羽の部屋に入った。
「連絡くれれば迎えに行ったのに、本当にどうしたの?忙しかったんじゃないの?」
「――――あ…うん…忙しかった…」
部屋の家具の配置はかわりなく…俺はいつもの定位置に座ると…何をどう話そうかと思案してしまう。
「ヤマト君…本当に…どうしたの?」
濡髪をそのままに赤羽は心配そうに俺の顔を覗きこむ。