地味に甘い君
第21章 それぞれの就活
~赤羽side~
「尚宏――――…なんか良いことでもあったか?」
「ん?――――別に?」
「えっ!?何々?尚宏くぅ~ん!何かあったのぉ~!」
ヤマト君と恋人になり早くも3日…僕の顔は緩みっぱなしだ。
「思いだし笑いだよ?」
大学では相変わらず僕の周りには、僕を利用しようとか特別扱いする人ばかりで息がつまる。
しかし、大学に来ないわけにも行かない。
だって~だって~!
「あっ!尚宏くぅ~ん!今日もお昼は外なの?いつも何処でランチしてるのぉ~?アユミぃ~気になるぅ~!」
僕は少し大きめの鞄を持ち「秘密」と笑い自分の学科がある講堂を出るとヤマト君のいる麦野教授の倉庫に向かう。