地味に甘い君
第22章 それぞれの就活②
その日――――俺は…
そのまま自分のアパートに帰って…次の就活の準備を始めた。
だが――――…ボーッとしてしまい、次に進む気力がわかない。
どこかで…
受かる
なんて思っていた自分がいた…
フリーセキュリティの社長が自ら俺を採用したいと…言ってくれた訳だから…
俺なら採用される!って…思っていたのだ…
大手の確実な採用!
余裕からか…赤羽とあんな関係にまでなって…
深く考えもせず……
「バカだなぁ…自分から申しで断って……採用試験に飛び込んだのに…」
情けなさで…
自分の部屋で動けないでいた。
何度か…赤羽からメールが来ていたが…
曖昧な返事と…今日は会わないとメールをして電源を切った。