地味に甘い君
第23章 君を好きになって…
暗い部屋…
静に別れを告げた俺に――――…
赤羽はその場を動かない…
沈黙が続く――――…息苦しいが…
これは――――罰だ…
赤羽を――――…傷つけた…罰だ…
「…ヤマト君を――――…好きになって…
良かった――――…」
――――え……?
車がアパートの近くを通ったのか――――…一瞬…部屋に光が入った。
「僕――――…やっぱり…人を見る目があったみたいだ…」
――――赤羽?
俺は訳が分からず…顔を上げる――――…
“裏切りもの!”
と、罵られるのを覚悟していたのに…
赤羽は…俺の意とは別な言葉を発していた。