地味に甘い君
第23章 君を好きになって…
「俺は――――!」
すると、赤羽は俺の目の前にスッと腰をおろした。
「――――ヤマト君…沢山…泣いたの?目が腫れてる…それに…鼻も赤い」
――――やっ、止めろ…見るな!
俺は赤羽の視線を避けようと顔を背けようとしたが、いまだに流れる涙を拭うように頬に手がそえられる。
「やめろ――――…やめてくれ…俺は…お前を…」
「///ありがとう…」
「ありがとうって!――――分かってるのか!俺はお前が一番嫌っている、利用しようとした人間なんだぞ!
いくら…恋愛感情があっても………それは…許せないだろ?」
目の前の赤羽はまだ俺の涙を指で拭っている。
「――――ヤマト君…僕はビックリしてるんだよ?
裏切られたり…利用されたりしたけど……僕がその事を知るのはいつも人づてだったり…後からなんだ――――…自分から、こんな風に白状した人は…初めてなんだよ?」
「――――え?」