地味に甘い君
第23章 君を好きになって…
赤羽は俺を抱きしめると…頭を撫でた。
「///ヤマト君が初めて――――…僕を利用しないって言ってくれたのも、僕を利用してごめんって謝ってくれたのも…
あぁ――――…不採用にした純弥さんの会社には腹が立つけど…感謝しないと…」
俺は止まらない涙をそのままに…赤羽を抱きしめた。
「///俺は――――…弱い…な…
やっぱり…大手への就職は魅力的で……調子に乗ってたんだな…」
「純弥さんが声をかけたんだ…調子にも乗るよ…」
赤羽は優しく頭を撫で続けてくれる…
「赤羽――――…許して…くれるのか?」
「許すも…なにも――――…コネ使ってないし…ね?」
「――――でも…」
「も~…ヤマト君ってば…」
俺は赤羽を強く抱きしめると――――…
「俺が――――…安心したいんだ…ダメか?」
「甘えん坊さんだなぁ……許すよ…だから――――…いきなり…いなくならないで?」
俺は赤羽の胸の中で何度も頷いた。
赤羽は優しく頭を撫でてくれた――――…
就活…一から出直しだ…
でも、今は…もう少し…この大きな手に…甘えていいかな?