地味に甘い君
第23章 君を好きになって…
「それに――――…僕が傷つくだろうって…思って離れようとしたんだろ?
無意識に僕を利用したって…思って、怖くなったの?自分が恐ろしい者になった気がしたの?
そう言う風に思ってくれて…ありがとう」
――――何を…言っているんだ?
すると――――…赤羽の顔が近づきチュッと…頬に唇が触れた。
「赤羽――――…」
「アイツらはね――――…そんなことすら思わないよ…
僕の周りの女の子たちを取るのは当たり前だし…
もし、僕が“フリーセキュリティ”の親戚だとしったら…取り入って内定もらえて当たり前、逆に不採用だったら…“使えねぇな”って僕を責めるんだよ?――――そんなヤツばっかり…」
「なんだよ…それ――――…」
「自分が悪い――――って思うヤツはいなかった…」
――――お前…友達に恵まれて無さすぎ…
「赤羽…ごめん…――――ちょっとでも…お前を利用しようとした自分が…許せない」