地味に甘い君
第30章 繋いだその手を…
僕と姉ちゃんは麦野教授と別れて大学をプラプラ歩いた。
「あんた――――…こんなにモテモテで…変な癖…出てたんじゃないの?」
変な癖とは…ガッツリ他力本願の事かな?
「ま~…ヤマト君と出会うまでは…紗帆さんの言う通りかな…
皆が勝手にやってくれるから…」
「それで――――…変な女にストーカーされてたんでしょ?聞いたわよ…お母さんに、超心配してた!」
自分のせいでもあるんだけど…他力本願の人任せで八方美人と来たら…そりゃぁ…勘違いする女は少なからずいた。
「で、あのセキュリティのマンション?アパート?は…純弥さんの紹介って訳ね」
「その通り…ヤマト君しか入れたことないよ?あそこは」
少し得意気に胸をはると姉ちゃんは呆れた顔をする。