地味に甘い君
第30章 繋いだその手を…
「そう――――…なら、いいんだけど…そのヤマト君もあんたに何もさせないタイプの貢君?」
「逆――――…僕がヤマト君に何でもしちゃう…貢君!」
「はあ?――――あんたが?」
姉ちゃんはビックリしたのか凄い顔で僕を見た!
「家事、洗濯、料理に夜のお世話まで!」
「夜の――――って…嘘でしょ?何?ヤマト君最強かよ!」
ある意味…最強だね!
「にしても…連絡もよこさないとか…ちょっといい加減な男なの?…まさか…あんたのコネとかスネとか齧り捲る…ヒモ男なんじゃ…」
――――こらこら…ヤマト君は違うよ!
「も~…何だかんだで…紗帆さんも過保護だよね?
大丈夫、ヤマト君はちゃんと就職先決まったし…今もちゃんと学費と生活費のためにバイトしてる、しっかりさんだよ?」
「なら…いいんだけど…」
口ではそう言ったが…顔がまだ、心配しているって感じだった。