地味に甘い君
第33章 祝!二人旅スタート!
途中、ドリンクを購入したりと車は順調に北へと進んでいく!
僕とヤマト君は互いの事を聞いたり答えたりと…
出会っていない数年間を埋めるように話をした。
家のこと、家族のこと、自分のこと…
その日泊まるホテルにチェックインしても…沢山話をした。
「――――じゃぁ…ヤマト君は高3の最後は…一人で実家にいたの?」
「そう…だな――――…こっちに引っ越す準備もあったし…新しいマンションには俺の部屋はないみたいだっし…父さんの新しい家族との生活に水も指したくなかったし」
「水をさすって――――…家族じゃないのかよ…」
晩御飯も食べ終わり…シャワーを浴びた僕たちは互いの髪を乾かしながら…ヤマト君の家族の話をした。
「もともと――――…父さんと母さん…離婚するつもりだったみたいで…俺の親権は母さんが持つ予定だったんだ…
だけど――――離婚届けを出す前に母さんが事故死して…渋々…俺を父さんが引き取る形になったんだ。
再婚相手にしたら…俺は十分邪魔な存在って訳らしい」
――――そんな…いくらなんでも…
「じゃぁ…それから…ずっと一人で?」
「そうだな――――…引っ越しも上京も…全部自分で…」
「お金は?!流石に――――…」
「東北からこっちの引っ越し費用や入学金は、流石に父さんが払ってくれたけど…
マンション購入したり、妹のチカコちゃんにお金が掛かるみたいで…
仕送りは無理って言われてたんだ。
学費も…2年間は母の保険金で払ってくれたけど…3年目からは…半々で…4年目は…ゼロに近かった」