地味に甘い君
第33章 祝!二人旅スタート!
倒れた時に、魘されるほど孤独を味わっているヤマト君の事を考えると…
実の父親にだんだんと腹が立ってくる――――…
「まっ――――…父さんも大変だって…分かってたし…
地味で花のない俺を受け入れたくないって、義母の気持ちも分かる…
もともと…俺は父さんの再スタートには含まれてなかったんだ…
音信不通…受け入れ拒否でも――――…文句は言えないよ」
僕は悲しそうな…諦めたような目をしたヤマト君を抱きしめ頭を撫でた。
「ヤマト君!――――…僕は…僕は…君の家族だって分かってるいても…
そんな…扱いをした――――…お父さんを…殴ってやりたい!」
僕の胸に顔を埋めたヤマト君は「物騒だな」と、呟いて…静かに笑った。