地味に甘い君
第34章 磨り減る絆…
「離婚の件は…母が死んでから知りましたが…
死別離婚の話はや――――…その届けの件も…俺は知らない!ましてや…母の納骨は予算がなくて引き伸ばしていると…聞いていた!」
声をあらげた俺に赤羽が手を差し出す!
「――――ずっと…って…じゃぁ…お前たちの住んでいた家の事も……知らないのか?」
「――――家……?家がどうかしたんですか?」
俺の取り乱し方に…叔父さんと叔母さんは顔を見合せ……話を躊躇し始めた。
「叔父さん――――…俺の家…どうなったの?」
「――――…取り壊した…って…昨年…連絡があったよ…」
――――へ?…え?
「その時…おかしいとは思ったんだ……巴の遺品の中に…ヤマトの私物やアルバム……母子手帳なんかも…あって……」
「――――へ?…え?家に置いて来た物…は…?」
「分からない…ここに来ていないってことは…処分されたんだと…思う……」