地味に甘い君
第36章 裏切りの真実
「ヤマト君を一人にしないって、あの時…神様に誓ったんだ…僕、だから――――…」
「――――うん、サンキュー…
それが分かっていたから――――かな?今回…動けないくらいショックだったのに…お前が買い物に少し部屋を空けるって言って出ていったとき――――…
父さんのやった事よりも…赤羽が帰って来なかったらどうしようって――――…そっちの方が…心配だった」
僕は、目線を恥ずかしそうに反らすヤマト君に胸踊らせた。
「――――解放されてた…すでに…」
「ヤマト君?」
「俺は――――…もう、父さんには傷つけられない…
赤羽が…俺を作り替えたんだ……ありがとう…」
「――――本当に?僕は…ヤマト君の一部になれたかな?なりたいって…本気で思ってるんだよ?」
頬を涙が伝う――――…
「何でお前が泣くんだよ――――…父さんのアホさを知って泣きたいのは俺の方だっつ~の!」
「グッス…うん――――ごめん」
ヤマト君は僕の頬を優しく撫でると…笑ってくれた。