地味に甘い君
第36章 裏切りの真実
次の日――――…
僕とヤマト君は、お母さんの骨が眠る実家のお墓参りに行った。
ちゃんと墓石の横にある慰霊碑に巴さんの名前が刻まれていた…
「――――お母さん…遅くなってごめん…」
ヤマト君は墓石の前で長く手を合わせていた。
静かな山の中にある墓地は、故人とちゃんと向き合えるいい場所に思えた。
ヤマト君が顔をあげると――――…少し、嬉しそうな表情に見えた。
「ヤマト君――――ちゃんと報告出来た?」
「あぁ――――…ちゃんと、お前のことも…紹介しといたぞ」
「///えっ、本当に?なんて紹介したの?友達?恋人?…旦那様?」
すると、あっという間に顔を真っ赤にさせたヤマト君が「教えねぇーよ!」と、立ち上がりその場を後にする!
「あっ、ヤマト君待ってよ!」
僕もその後を追いかけるように…墓地を後にする。
――――逃げなくてもいいのに、僕だってちゃんと、お母さんに挨拶をしたんだよ?
「初めまして、息子さんとお付き合いさせていただいてます。
赤羽 尚宏と申します。
これから、彼を一人にはしません…愛し続けます」
――――ってね…