地味に甘い君
第37章 最終章・卒業
「ねぇ~ヤマト君、ネクタイどっちがいい?」
赤羽が俺の部屋を覗き込み二色のネクタイを見せる。
「どっちでもいい」
「え~~~~!あえて選ぶなら?」
俺は特に考えず右を指差す。
「お!?直感で決めたな!“ピンク”を選ぶとは…昨日のラブラブの延長ですか?」
「は!?バカか!///昨日の事なんか関係ない!」
俺は自分の支度をしながら手元にあったタオルを赤羽に投げつけた!
体をひねった瞬間に…昨日の情事を思いだし…一人顔を赤くした!
「なんかねぇ~///明日が卒業式だって思うと…寝れなかったものあったけど~!
ヤマト君に見つめられると…つい…ね!」
「“ね!”じゃねぇ~よ!早くしないと卒業式に遅れるぞ!」
赤羽は嬉しそうに俺の選んだピンクのネクタイを首に巻き鼻唄を歌いだした。