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地味に甘い君

第39章 【番外編】財前の仕事…?


「え――――…東北に行くんですか?」


パートナーの卓郎が朝食を準備しながら驚いた。


「ええ――――…あのバカ……純弥様の従兄弟の天然からの…頼み事です」



珈琲がふんわりと香る食卓に…二人で座ると卓郎が「コラッ、失言ですよ」と、私の暴言を正す。


「それにしても…財前が人の頼み事を聞くなんて……珍しくないですか?他人には感心ない…方でしょ?」


「感心なくは…ないですよ?」


トーストにバターを塗りながら「卓郎に関しては…感心ありまくりですし」と、ちゃかす。


「それは――――…私と貴方は家族ですからね」



卓郎は少し照れ臭そうに窓際に飾られた一年前に撮ったイギリスでの結婚写真を眺めている。


純弥様と結婚の時期が被ったのはイラつくが……


卓郎の気が変わらないうちにイギリスで式を上げて正解だった!



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