地味に甘い君
第47章 【番外編・最終回】ダブルタキシード!
「あれ、言ってなかった?僕の父さん――――昔、母さんの執事だったんだよ!」
――――は?はあ?
「あ――――…聞いたことあるかも!曽根家って子供たち一人一人に執事つけてたって!大きいお爺ちゃんが言ってた!
だから、お父さんにも財前さんがついているって!――――あれ?でも父さんのお父さんには…いなかった…ような?」
――――そ、そうなの?曽根家!!
「純弥さんのお父さんは世界中旅していたから…つけられなかったって――――…」
――――なるほど…納得!?って、納得できるかぁ!
セレブにも程がある!
――――と、そうこうしていると…ウエディングプランナーがなにかを言って扉を指差した。
俺的には英語で言われ…ちんぷんかんぷんではあるが…
尚宏と蕾茅君が通訳してくれるから、なんとなく分る。
「ほら、二人とも――――そろそろ出番ですってよ…
わざわざイギリスまで来て、こんな立派な教会で式をあげるんですから……ちゃんと永遠を誓って来てくださいね!」
再び前を向いた蕾茅君は気持ち背筋を伸ばした!
「さぁ、ヤマト君!永遠の愛を神様の前で誓ってこようか!」
「///お、おう――――…」
俺たちは、互いのタキシードの裾やネクタイを直すと前を向いた。