地味に甘い君
第7章 自分に嫌悪感
嫌悪感しかなかった行為…
最低な自分が許せない――――…今まで…女の人をこんな風に扱ったことはなかった…
ヤマト君に拒絶されて…ここまで頭がごちゃごちゃになるなんて…
僕は本当にヤマト君が――――…好きなんだと…
実感した…
僕って――――こんなに弱かったんだな…
「――――…あ、上がったの?水でも飲む?」
浴室から出ると女性が僕にミネラルウォーターを差し出した
「いや、要りません…僕――――帰りますね」
「そう?あっ――――連絡先…交換しない?」
僕はいつものようにスマホを取り出そうとしたが…手が止まった…
「いや、止めときます…じゃぁ」
女の人は「残念、その顔好きなのに」と、すんなり引き下がってくれた…
僕はテーブルにホテル代を置き、女の人に頭を下げてその場を後にした…