ドSメイドは基本普通の子
第7章 あやふやな日常?!
「次は“ネイルのための皮脂科学”から始めますので予習してきてください。では、お疲れ様でした。」
「「ありがとうございました。」」
講師がホワイトボードの文字を消しながら授業の終わりを告げる
「お疲れ~!和歌子…今日の“爪の構造と働き”暗記しないとダメだってよ?次の授業でテストするかもよ?」
「え?!うそ――――…この、正面図と断面図も?」
「そう、そこは絶対暗記だって!先輩が言ってた。ここは試験にも確実に穴埋めで出るからって…マジ勘弁だよね…」
3級ネイリスト検定が近い私は教科書を広げたまま頭を抱える…
バイトで一悶着があったあの日から…“ご主人を一人夢の世界へ葬ったメイド”と、して変な噂が流れ…私の人気は一気にトップに!?
今じゃ…欄さんとツートップで店で接客している。
「そういえば、和歌子バイト週何回入ってるの?その、ネイルニッパー…良いメーカーのだよね?高いよね?」
――――ギクッ…そう…バイト代がどんどん増えていっているんです!
なので…ついつい高い買い物を…
「あ~…結構…休日は朝から…」
「ファミレスの厨房って…儲かるんだね?そういえば…和歌子ってたまに凄い無表情のと時あるじゃん?スタッフとはちゃんとやっていけてるの?
ぶっちゃけ…メイドカフェ落ちまくってたの…歳のせいじゃなくて…あんたの無表情のせいだと思ってたんだよね…
落ちまくってた頃は言えなかったけど、ファミレスで働けてるんだし!もう、事項だよね?」
はぁ――――!?マジか!?
この…無表情のせいで落ちまくってたのかぁ!!!