
ドSメイドは基本普通の子
第10章 ツンデレ小娘君!?
「――――言わないから」
「は?――――言わないって…」
――――あの店長のことだから…知ってて採用してそうだし…
「私も黙ってる」
「私も――――って…は?」
――――よし、私の無表情の件は追々話せばいいか…
宮ちゃん今テンパってるし…私も…
「じゃぁ…用事があるので――――」
私はハンドマッサージの道具を掴むとスタッフルームを出た。
「ちよっ…ちよっと――――!」
引き止める声が聞こえたが…大平さんを待たせるわけにも行かないし、練習する時間ももったいない!
私は呼吸を落ち着かせてホールに戻った!
「お!?――――三ノ輪…何かあったか?」
「――――いや…別に…」
大平さん…勘がいいなぁ…
「だんだんな、無表情でも分かるようになってきたんだ!凄くねぇ?」
――――凄いですけど…タイミング悪いなぁ…
「今日も練習よろしくお願いいたします。」
