ドSメイドは基本普通の子
第17章 二人の男とイルミネーション
「マコト…悪気は無さそうだったから…無自覚だったのかも」
「それでも――――…美羽さんを不安にさせたのです…何かしらの制裁はさせてもらいます」
大平はイルミネーションの下で黒いオーラに包まれた店長に苦笑いをした。
「に、しても――――…男女の濡場見て…動揺するかねぇ…経験ぐらいあるだろう?」
「大平さんのように経験豊富ではないのですよ…察してあげてください」
“経験豊富”と言うワードに大平は、「は?!」と、早島を睨む!
「店長ほどじゃね~よ!“クラブ”元トップが!」
“トップ”と言われ店長の早島は「昔の話です」と、微笑んだ。
その間も――――…和歌子はスヤスヤと大平のうでの中で眠り続けていた。
そんな三人を街のイルミネーションは温かく包んでくれていた。