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僕ら× 2nd.

第5章 別格彼氏 --Thk

「調べなくていいわ。もう、実物は関わりたくないレベルでご立派だから」

私の先パイも、"あの男はアカン"と太鼓判やったもんなぁ。
本当の奥の中身は違うんやよ?って教えたかったけど。

「誤解かもしれねぇぞ?」

吉坂と花野は、心配そうに私を覗くけど。

「好意が誤解だったってことが、よっくわかったのよ!ああ、目が覚めてすっきり!」

「犯人を突き止めなくていいのか?」

「私には心当たりないもの。恨まれてるとしたら、あっちよ。それに、スマホ業者自体変えてやるわ!気持ち悪い!」

「盗聴されてないかも調べた方がいいぞ?そんで、お前、気をつけろよ?失恋した女って口説きやすいから」

これは失恋というか、自分の過失というか。
私って男を見る目がないよねって落胆。
ってゆーか!
ボロボロの人でなしを修正させてあげようだなんて、私の心が広すぎるのよね!

それに吉坂こそ、傷心花野に強引につけいったよね?
ま、真剣に好きなのはわかってるから言わないけど。

「あ、花野は、違うぞ?スーツの俺に胸キュンしたんだもんな!俺、夢かと思ったよ」

余裕の吉坂は、私が突っ込まないうちに自分をフォローして。
花野の肩を抱いてキスしてとばかりに顔を近づけた。

「違う違う。吉坂先パイ、未だに夢の中ですよ?」

薬指のリングをキラキラさせながら、花野はヤツの顔前で手を振った。

「夢なら、ここで抱いてもいいな?今後はウソついたら、トイレでも草むらでも連れ込んでやる」

「きゃー!変態っ!」

…ちょっとバカっぽくて楽しそう。
私も新しい彼氏、探そー。

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