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僕ら× 2nd.

第5章 別格彼氏 --Thk

赤くなる私を見ながら吉坂は、自分の顎先に指を当てる。

「あのさ。その男のメアド、どうやって手に入れた?」

「どうって、友だちにメールで教えてもらったのよ?"連絡取りたいらしいから"って」

仕方なく連絡して、やり取りしてるうちに、何だかこうなっちやったのよ。

「てことは、直接交換したわけじゃねぇんだな?その男とメールで会話はできてたんだな?」

「できてたと思う」

もともとズレた会話をしてくる男やったから、多少おかしくてもあんまり気にはならんかったんよね。

「…推測でしかないけど、始めっから寄生されてたんじゃないか?」

「寄生?」

私のスマホに何か入ってるの?

「単純な方法だと、ある媒体を介して男と連絡しあってたのかもな。お前、恨まれてる?」

彼氏のメールやと思ってたんが、違ったわけ?
誰かが真ん中で仲介していたってわけ?

「恨まれてないわよ!ヤツの名を語って誰かが私を口説いたってこと?」

「調べてないから、どこまでが偽物かわからねぇけど」

もしかして、告白から仕組まれてたってこと?
自分から声かけたってのは認めてたけど…。

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