僕ら× 2nd.
第9章 城 --Khs,Kn,R
「それと…。喜んでたよ?晄ちゃんが妬くほどに」
ニャッと祐一朗が教えてくれた。
彼女へのバースデープレゼント。
替わりに俺は、テディとの2ショットをスマホにおさめた。
他人のは使いにくいからと、自分のスマホで彼女を撮影して、画像を渡した。
それは、城でも同じ。
「俺にまでありがとう」
「ついでの経費だから、合格祝いに」
「……拐わなかったんだね」
ホットをくっと飲んだ祐一朗はフロントガラスから建物を見上げた。
その奥に、薄い月が浮かぶ。
「もしかしたら、俺がどっちに転んでも小柴さんにはよかったのかもしれない。そうなると…」
俺に長期事業を任せた当人は、何かを考えている。
柊兄にも娘の存在を明かして…。
「そうだね」と祐一朗が神妙な顔を見せると「何がそうなの?」と不思議気な孝明。
俺は、そんなヤツの肩をガッと組んだ。
これで帰国した俺はしばらく戻れない、そんな予感がする。
「頑張って卒業してね?」
いつか、気づくだろう。
だけど、お前はすぐに顔に出るから、まだまだ明かせない。
ニャッと祐一朗が教えてくれた。
彼女へのバースデープレゼント。
替わりに俺は、テディとの2ショットをスマホにおさめた。
他人のは使いにくいからと、自分のスマホで彼女を撮影して、画像を渡した。
それは、城でも同じ。
「俺にまでありがとう」
「ついでの経費だから、合格祝いに」
「……拐わなかったんだね」
ホットをくっと飲んだ祐一朗はフロントガラスから建物を見上げた。
その奥に、薄い月が浮かぶ。
「もしかしたら、俺がどっちに転んでも小柴さんにはよかったのかもしれない。そうなると…」
俺に長期事業を任せた当人は、何かを考えている。
柊兄にも娘の存在を明かして…。
「そうだね」と祐一朗が神妙な顔を見せると「何がそうなの?」と不思議気な孝明。
俺は、そんなヤツの肩をガッと組んだ。
これで帰国した俺はしばらく戻れない、そんな予感がする。
「頑張って卒業してね?」
いつか、気づくだろう。
だけど、お前はすぐに顔に出るから、まだまだ明かせない。