僕ら× 2nd.
第10章 …---… --Shu,Ar
彼女を拾い学校に着くと、先にイチは大型バス前に歩いて行った。
生徒らが次々と登校してくる間に、後部座席の男はしつこく彼女を引き留める。
「心配だから、着いたら必ず連絡くれな!じゃねぇと俺、眠れねぇし」
「うん。わかった」
「寝る前は必ずくれよ?キスもだよ?」
「はい、わかりました…」
修学旅行くらい、自由に楽しませてやったらいいのに。
これじゃまるで冴えない束縛彼氏じゃねぇかと俺は鼻で笑った。
並ぶ生徒と教師らを眺めていると、また男の甘えた声。
「していい?」
そんなこと言うから、俺はチラっとサイドのミラーを見た。
両手を伸ばして彼女を抱きしめようとする男に、顔をそむけた彼女は抵抗を見せる。
「絶対やめて?」
と言われたのに、男はチュッと唇を重ね。
「俺の、触って…」
「や、だぁ…」
「花野、離れたくない」
何してるんだよ、こいつは…。
「ん、や…」
「もっと…」
「っ、やめ…」
……仕方ないので俺はクルマから降りて、外で身体を伸ばすことにした。
そのうちにドアが開く。
「帰り、迎えに行くからな!」
「う……ありがとう。…シウ君も、ありがとう」
真っ赤な彼女は、ごにょっとそう言って俺に頭を下げ、走っていった。
生徒らが次々と登校してくる間に、後部座席の男はしつこく彼女を引き留める。
「心配だから、着いたら必ず連絡くれな!じゃねぇと俺、眠れねぇし」
「うん。わかった」
「寝る前は必ずくれよ?キスもだよ?」
「はい、わかりました…」
修学旅行くらい、自由に楽しませてやったらいいのに。
これじゃまるで冴えない束縛彼氏じゃねぇかと俺は鼻で笑った。
並ぶ生徒と教師らを眺めていると、また男の甘えた声。
「していい?」
そんなこと言うから、俺はチラっとサイドのミラーを見た。
両手を伸ばして彼女を抱きしめようとする男に、顔をそむけた彼女は抵抗を見せる。
「絶対やめて?」
と言われたのに、男はチュッと唇を重ね。
「俺の、触って…」
「や、だぁ…」
「花野、離れたくない」
何してるんだよ、こいつは…。
「ん、や…」
「もっと…」
「っ、やめ…」
……仕方ないので俺はクルマから降りて、外で身体を伸ばすことにした。
そのうちにドアが開く。
「帰り、迎えに行くからな!」
「う……ありがとう。…シウ君も、ありがとう」
真っ赤な彼女は、ごにょっとそう言って俺に頭を下げ、走っていった。