僕ら× 2nd.
第13章 ソーウ" キ プ 1 --Ar,Shu
辰巳の動作を見守りながら、考えを巡らせる。
彩華さんは、今どこにいるんだろう?
本條が俺を疑うくらいなんだから、俺らの屋敷やヒナキさん宅には、寄っても無駄だろう。
移動中に一応は連絡を入れるとして、ひとまずここは病院に行くしかないな。
そういや辰巳は、このホテルに俺とアルが入るまでは、本條といたはず。何か知ってるかも。
そう考えた俺は、ハッチを目指してバランスよく立ち上がる辰巳に尋ねてみた。
「なあ。病院からの連絡って、お前も聞いた?」
「悪いな。その件は、なんも知らねぇ。でも、きっと生きてるさ」
手を止めて俺を見おろす表情は、どこかいつもの辰巳とは違っていた。
それでも、ぶっきらぼうながらも気遣いを込めた返事に、俺はうなずいた。
そのまま作業を再開するかと思ったのにヤツは、トンっと浴室床に降りて俺の肩に手を乗せて。
「心配すんなよ。彩華さんは俺が、探しだしてやる」
そんなことを言われた俺はつい、負けじと言い返す。
「彩華さんを見つけるのは、俺に決まってるだろ」
それを聞いてニヤッとした辰巳は再度、浴槽ヘリに足をかけ、その地点で思い出したように俺を見た。
彩華さんは、今どこにいるんだろう?
本條が俺を疑うくらいなんだから、俺らの屋敷やヒナキさん宅には、寄っても無駄だろう。
移動中に一応は連絡を入れるとして、ひとまずここは病院に行くしかないな。
そういや辰巳は、このホテルに俺とアルが入るまでは、本條といたはず。何か知ってるかも。
そう考えた俺は、ハッチを目指してバランスよく立ち上がる辰巳に尋ねてみた。
「なあ。病院からの連絡って、お前も聞いた?」
「悪いな。その件は、なんも知らねぇ。でも、きっと生きてるさ」
手を止めて俺を見おろす表情は、どこかいつもの辰巳とは違っていた。
それでも、ぶっきらぼうながらも気遣いを込めた返事に、俺はうなずいた。
そのまま作業を再開するかと思ったのにヤツは、トンっと浴室床に降りて俺の肩に手を乗せて。
「心配すんなよ。彩華さんは俺が、探しだしてやる」
そんなことを言われた俺はつい、負けじと言い返す。
「彩華さんを見つけるのは、俺に決まってるだろ」
それを聞いてニヤッとした辰巳は再度、浴槽ヘリに足をかけ、その地点で思い出したように俺を見た。