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僕ら× 2nd.

第2章 それぞれの秘密 --Ar,Hzm,Khs

祐一朗(居松)が新たに加わっただけで、代わり映えのしないクラス。
2組のカップルが成立していたけど、俺にはそんなの関係なくて。

友だちである彼女とは、やっぱり友だちのまま。
他の仲間たちも含めて、図書室で一緒に勉強したりする関係に落ち着いて。
他に心揺れることもなく、淡々と時は過ぎていく。

6月に予定されている修学旅行に、ロマンスの予感などこれっぽっちもない。
まあ、そんなものはもとより期待してないのだけど。

「セクシー美人なガイドさんに当たらないかなぁ?」と河邑が呟くのを聞きながら、俺は3年前の苦いようで幸せな修学旅行を思い返していた。

10年後を望んだ伊織を。

そして、腕にくっついてきた竹崎を。

そんな儚い思い出も、あの3月で色変わる。

懐かしいな…。

どこでどうしているんだろう…本当に。
俺はずっと、お前らからの連絡を待ってるのに。

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