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僕ら× 2nd.

第2章 それぞれの秘密 --Ar,Hzm,Khs

「あ、また思い出し笑いしてる」と、森みがつついてくる。

「晄志君はどこに行きたい?」と彼女。

自由行動のルート作戦会議。
俺は絶対にここに行く!って希望はなくて。

「温泉につかりたいかな」と、何の気なしに呟いた。
旅行って移動に結構疲れるんだよな。
初夏といえども、伊織とこっそり入りなおした温泉は気持ち良かった。

すると、「お、いいね。近くに混浴があるんだろ?」と言う河邑。

「ヨーダったら大胆っ」と森みも喜ぶけど。

「俺は別々がいいよ。混浴なんて、そんなの疲れるだけ」

男女ともタオル1枚で隠して入るんだろ?
そんなの、我慢大会じゃないか。

「ほんっと爺さんよね、ヨーダは。ねっ、花野ちゃんは?」

「うん、いいね」

へっ?
花野ちゃんは、混浴オッケーなの?

俺の驚きをよそに、「温泉なんて久しぶりー」と彼女はニコニコした。

マジで?
花野ちゃんが入るんだったら、、だったら俺も入らないわけにはいかない。
生殺しでも構わない。

他の男から守らなきゃ?
そして、その姿を目に焼き付けなきゃ?

願わくば、ふたりきりでいい雰囲気になっちゃったりして……。

俺は残るメンバーである祐一朗を窺う。

複雑な表情の祐一朗は、俺を見て肩をすくめた。

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