二人のキセキの物語 MN
第71章 再会の二人6 智
こんなの俺らしくない
誰かの事を 良いな、好きだな、と思うことがあっても
今までの俺なら それで終わってた
自分が知ってるままのその人で満足し
それ以上の内面にまで踏み込んで その人の事をもっと知ろうとか
相手にも自分の事を知ってもらいたいとか
そんな感情には発展しなかったし、
例え そう言う気持ちが生まれたとしても
そこには知らん顔して 生きて来れたと思う
だって 俺が何より苦手なのは
自分の生活が他人によって乱される事だから
自分だけの時間以上に大切なものなんて無かったから