二人のキセキの物語 MN
第9章 出逢いの二人9 潤くん
「はは・・・そっち?」
そんな風に思ってたのか
俺はニノが嫌がると心配してたのに
ニノの方も同じように俺が嫌がるかと思ってたなんて
しかも、ニノの心配するポイントって
何だかちょっとずれてんだよなぁ
安心したら 情けない笑い方になって
ニノが どうかした?って顔で俺を見る
何でもない、と頭を振って
改めて宜しく、と手を出すと
にっこり笑って 俺の手を握ってくれた
ふっくらしてる小さな手は
俺の手の中にすっぽり収まってしまい
ぎゅっと力を入れて握ると壊れちゃいそうな気がする
もしかしたらニノとの関係も こんな感じなのかも
力任せ、好き勝手にしちゃいけない
粉々に割れて砕けてしまってからじゃ
もう取り戻せない気がする
大切にしよう
大切にしたい、と思いながら
俺はいつまでもニノの手を握りしめていた