二人のキセキの物語 MN
第14章 出逢いの二人14 ニノ
14-1
「泊まってけばいいじゃん」
何でもない事のように潤くんが言う
そりゃぁ、社交家の潤くんに取っては 普通の事なんだろう
まーくんとか、仲のいい友達は
しょっちゅう泊まってるのかも知れない
俺も同じように扱って貰えるってこと自体は すごく嬉しい
けど やっぱり、俺には まだハードル高すぎでしょ
自分でもどうしようもない程 心臓が騒ぎ立て始めてる
「泊まって、って・・・いやいやいや・・・そんな・・・」
「・・・あ、ごめん。そうだよな、初めて来たのに、
いきなり泊まりは無いか」
「えーと・・・嫌、って事じゃないよ?
ただちょっと心の準備が・・・」
心の準備、って何だよ
初めて彼氏の家にお泊りする女の子じゃないんだから
なんて自分にツッコみながらぶんぶん首を振る