二人のキセキの物語 MN
第35章 クリスマスの二人7 潤くん
ちらほら舞い出した雪に
一瞬 顔を上げたけど その後はまた俯いたままのニノ
そして 見る間に勢いを増していく雪の降り方に
俺も気を抜けず
真っ直ぐ前を向いて 安全運転に努める
「これ、積もるかもなぁ」
「・・・・・・」
ヤバいな、マジですげー勢いだ
この調子だと ノーマルタイヤのこの車じゃ
吉祥寺まで辿りつけないかも
だけど ニノにそんな事言ったら
途中で降りて 電車で帰ると言うに決まってる
それは困る
もっとちゃんと話し合いたい
いざとなったら ニノも俺んちで降ろして
今晩泊めればいいだろう
話し合いはそれからゆっくり、だ