二人のキセキの物語 MN
第38章 始まりの二人1 潤くん
レッスンが終わった後は 事務所の近くの焼肉屋で
先月退所した 元後輩とランチを取ることになっていた
「松本君、お疲れ様です。忙しいのに わざわざすみません」
「・・・そんなの大丈夫だけど・・・」
顕嵐は“ 憧れの先輩 ”として 前から俺の名前を挙げてくれてて
普段から何かと懐いて来る可愛い後輩だったから
辞めた後でも どうしてるのか気になって
時々連絡を取ったりしている
学業に専念したいから、という理由で退所したらしいけど
こんな風に会いたいと言ってくるからには
それとは別に悩み事でもあるのかな
俺で良ければ 聴いてやらなくちゃ