二人のキセキの物語 MN
第45章 始まりの二人8 ニノ
8-1
「君が悪いんだよ、素直に私の言う事を聞いてくれないから」
「それにしても 旨そうに成長したね、
あの頃は ちょっと可愛い顔しただけの子供だったのに・・・」
何処からか声が聞こえる
すごく近い所に誰かの気配を感じるのに
まるで 頭の中に靄がかかったように
その声は遠くから微かに聞こえるだけ
誰かに抱えられ ベッドに寝かされた後
俺のカラダの上を這い回る手が不快だ
「ん・・・」
もぞ・・と身じろぎした俺に
ふ・・と誰かが笑ったのがわかる