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二人のキセキの物語 MN

第63章 背中合わせの二人9 カズ


9-2

クランクアップの瞬間が好きだ

ピンと張りつめた空気の中
演技を終えて監督の声を待つ

「OK!」の声が掛かった後の安堵感、満足感、達成感
そして少しばかりの寂しさを含む感慨深さ

何度経験しても 役者冥利に尽きる幸せな瞬間

渡された花束も監督との握手も
全部が俺の財産になる

特に チームの雰囲気が良く、
やり甲斐のあった現場は、終わってしまうのが惜しいと感じ
出来る事ならこの瞬間を切り取って
ずっと持ち続けていたいとさえ思う






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