
二人のキセキの物語 MN
第64章 背中合わせの二人10 潤
「松潤、ニノから何か聞いてないの?」
「・・・聞いてない・・・」
「・・・あ、忘れてるのかな?ほら、ニノって意外とそういうトコあるじゃん?
しっかりしてるようで天然って言うか・・・ねぇ」
「・・・・・・」
慌てて取り繕う雅紀の言葉に
俺はそんなに情けない顔をしてるのか、と
余計に目の前が真っ暗になった気がした
いやいや、移籍が悪いんじゃない
それは名誉な事だってわかってる
問題はカズが俺に一言も言ってくれないままだって事
相談じゃなくてもいいから
本契約を済ませる前に一言ぐらい・・・
それとも、そんな事考える俺の方が甘えてるのかな
