
『untitled』
第3章 一線を、越える
「今日の撮影は以上です。お疲れ様でした!」
スタッフの声で張り詰めていた緊張感が一気に解れる。
「カツラ大丈夫ですか?痛みとかありますか?」
「いえ、大丈夫です。寧ろしっくりくるくらいです」
初めての時代物のカツラに最初は戸惑ってたんだけど、
意外に似合ってて気に入ってる。
メンバーにLINEで写真を送ったら爆笑してるスタンプが送られてきたけどね。
「一旦、楽屋戻っていい?」
「はい。でもこの後キャスト、スタッフとの
食事会なので早めに戻ってきてください」
「大丈夫、スマホ取ってくるだけだから」
今日は『検察側の罪人』の完成披露試写会。
木村くんとニノの初ツーショットも話題になっていて、
きっとネットニュースには上がっている頃。
ニノ、はしゃいでいるだろうな……
俺らにとってもSMAP、そして木村くんは憧れの存在だからニノが共演すると聞いた時は嬉しかった。
でもちょっとニノの浮かれ具合が気に入らない。
『木村くんと食事に行った』
『誕生日プレゼントに服を貰った』
喜びを爆発させて俺らに報告してくる。
まぁ、可愛いんだけど……
その可愛い笑顔をさせているのが木村くんっていうのがね。
ん?
LINEが来てる。
「なんだ……これ」
翔くんから送られれ来たURLをクリックすると、
木村くんとニノの握手からのハグ。
木村くんに褒められて嬉しそうに笑いながら、近づいていくニノ。
肩まで抱かれて……
でもきっとこれは盛り上げるパフォーマンス。
でもこれは明らかにアウトだろ。
木村くんとのプライベートの2ショットの写真は必要ないだろ?
その上腰に回した手で捲り上がったTシャツの隙間から白いお腹と緑のパンツが見えている。
俺ら以外に肌を晒すなんて……ありえない。
色々と言いたい事はあるけど、今は気持ちを切り替えないと。
【確認済み】
それだけを打って楽屋を後にした。
スタッフの声で張り詰めていた緊張感が一気に解れる。
「カツラ大丈夫ですか?痛みとかありますか?」
「いえ、大丈夫です。寧ろしっくりくるくらいです」
初めての時代物のカツラに最初は戸惑ってたんだけど、
意外に似合ってて気に入ってる。
メンバーにLINEで写真を送ったら爆笑してるスタンプが送られてきたけどね。
「一旦、楽屋戻っていい?」
「はい。でもこの後キャスト、スタッフとの
食事会なので早めに戻ってきてください」
「大丈夫、スマホ取ってくるだけだから」
今日は『検察側の罪人』の完成披露試写会。
木村くんとニノの初ツーショットも話題になっていて、
きっとネットニュースには上がっている頃。
ニノ、はしゃいでいるだろうな……
俺らにとってもSMAP、そして木村くんは憧れの存在だからニノが共演すると聞いた時は嬉しかった。
でもちょっとニノの浮かれ具合が気に入らない。
『木村くんと食事に行った』
『誕生日プレゼントに服を貰った』
喜びを爆発させて俺らに報告してくる。
まぁ、可愛いんだけど……
その可愛い笑顔をさせているのが木村くんっていうのがね。
ん?
LINEが来てる。
「なんだ……これ」
翔くんから送られれ来たURLをクリックすると、
木村くんとニノの握手からのハグ。
木村くんに褒められて嬉しそうに笑いながら、近づいていくニノ。
肩まで抱かれて……
でもきっとこれは盛り上げるパフォーマンス。
でもこれは明らかにアウトだろ。
木村くんとのプライベートの2ショットの写真は必要ないだろ?
その上腰に回した手で捲り上がったTシャツの隙間から白いお腹と緑のパンツが見えている。
俺ら以外に肌を晒すなんて……ありえない。
色々と言いたい事はあるけど、今は気持ちを切り替えないと。
【確認済み】
それだけを打って楽屋を後にした。
