恋人⇆セフレ
第13章 モヒート
「はぁっはぁ、はあ…っ」
「すごい、ここまで飛んでる」
するり。俺の胸元に手を這わせる伊織の腰にも、俺の白濁が飛び散っている。
少し動くだけでテラテラと輝くそれは、伊織の鼠蹊部にあるホクロにも飛んでいた。
相変わらずエロい体。
「あ、」
グッタリと伊織にもたれかかるように体重を預け、息を整えていると、そのままグルリと視界が反転した。
一瞬だけ世界が回り、正常に戻った俺の視界には、伊織の優しい微笑みを浮かべた顔がある。背中に触れる柔らかい感触はベッドだ。
「…なんかお前だけ余裕なのムカつくな」
「えぇ、余裕だと思われてるなんてムカつきます」
くしゃりと無邪気な笑みへと変えた伊織が、優しく俺に体重をかけて胸と胸をくっつける。
「ほら。ずっと、こんななってるんですよ」
「っ」
触れたそこからは、馬鹿みたいに鳴る心臓の音が皮膚を通して伝わってきた。
ドクドクと重い音を鳴らすそれは、俺の心臓を激しく打ち付けて、共鳴させてしまう。
2人してなんだよもう。俺だってずっと爆発しそうだったんだぞ。
「このまま続けますね」
「んぁ…」
首筋に口付けを落とし、腹に飛んでいたぬめりを指で掬った伊織が、後孔の窄まりに薄く広げるように撫で付けていく。
それだけで期待にヒクつかせるそこは、過去に得た快感を完全に思い出している。