恋人⇆セフレ
第13章 モヒート
伊織はもう探してるんだ。
そのでかい昂りをどこにぶつければいいのかを。
俺のどこを突けば気持ちよくなって、喜ぶのかを。
「もう大分ほぐれてきましたね。下ぐちょぐちょですよ」
「アッ!」
グッと固いシコリを無遠慮に押され、ビクビクと体を震わせる。
呼吸の休む暇なんてない。喘ぎ声を出され続け、開きっぱなしの口は時折唇で塞がれてしまうから、すでに息も絶え絶えだ。
ーーこんなに伊織のセックスは濃密だっだだろうか。
いやらしくて、気を抜けばズブズブと落とされてしまいそうだ。
「いお、りっ」
「ん、」
開かれていく体に耐えきれず、ボロボロと生理的な涙を零しながら、伊織の頭を掴んで唇を塞ぐ。
寒さでカサついていた唇は、いつのまにかしっとりとして気持ちよく馴染んでいる。
「あっあぁっも、いおりっいおりっ」
ズプズプと激しく出し入れされだした指に、絶頂の予感を感じとる。
キスの合間に名前を呼んで訴えるのに、伊織はグリッと熱塊を腰に押しつけてくるだけで、挿れてはくれない。
「やだっほし、もう欲しいっ伊織ぃっ!」
「ん、もう少し、」
「や、だぁぁっ!!」
ズプッジュプッ
俺の腰も上がっていくから、お互いのものが自然と擦れ合って、前も後ろも気持ち良すぎてどうにかなりそうだ。
でも久しぶりのナカは、伊織のでイカせてほしい。
まだイキたくない。