恋人⇆セフレ
第13章 モヒート
「好きです、志乃さん…可愛い、」
「ひゃうっあっあっ激しっあっもっとっ好きっ伊織っ好きっ」
ズブリッと深い穿ちが一度入ったその瞬間、伊織は腰のスピードを上げた。
肌を打ち合う音の間隔が短くなり、合間に溢れるお互いの呻くような声がまた興奮させる。
「志乃さ…っもう、」
「アッ外、出したら怒るからっアアッんんっ全部ほしっアァァっ!」
「はっわかり、ました、」
ふぅーーっと深い息を吐いた伊織が、俺の足をぐっとさらに押し広げる。
そして、深いところまで抉る準備のように、ゆっくりと抜けてしまうところまで引き抜かれる屹立。
またくれるってわかってるのに、惜しむようについていく俺の内壁は、先っぽだけは流さないときゅうきゅう締め付けている。
「もう離れたくないっ」
「…ーーはい、俺もです」
そして、汗で濡れた伊織の前髪を手で押し上げ、唇を合わせた瞬間、ソレはもうこれ以上は。というところまで深く深く貫いた。
「あっぅーーーーーーーッ」
そして、その深さを何度も何度も繰り返し、俺の腰が反動で浮くほどの力強さで打ち付けられる。
「はっだし、ます。中に、」
「あっ早く、早くっしん、んじゃっ」
パンパンパンッ
乾いた音が部屋中に響き、蒸気で曇った窓がぼんやりと見える。
いつも穏やかで、無邪気な奴が息を乱して、汗だくで俺を求めてくれている。
「っくっ」
「ーーーーーー、」
それだけで何度も甘イキしていた俺は、伊織の唇が落ちて中に熱いものが注がれた瞬間、幸せな気持ちのまま一度気を失った。